花やっこの世界

作ったものの記録と思ったことを書いています。

わたくしだけの植物園~東山動物園④

こども動物園を出ると人の姿はほとんどなくなりました。

なんとなく心まかせに歩いているとバラ園にたどりつきました。

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とは言っても季節が季節ですのでわざわざここへやってくるのはわたくしくらいなのでしょうか。妙にわくわくし、ぽつんぽつんと咲いているバラを眺めながらアーチをくぐり抜けることにしました。アーチのむこうにはマグノリア園(木蓮の庭)があるんだって。

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ここがマグノリア園。マグノリア園について書かれた看板があるけれど文字はほとんど消え去り解読不能。古代エジプトヒエログリフのようになっており「とうとう異次元に来てしまった!」とわたくしは静かに興奮しておりました。

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ひとっこひとりいないマグノリア園をぐるりと見渡すとこれまた異次元への階段がわたくしを誘っておりました。迷いなく石の階段をのぼってゆきます。

「この階段をのぼり切ったらもうもとの世界には戻れないかもしれないな」

階段のむこうに広場があって見たことのない姿の妖精なんかがいて、わたくしはファンタジー王国の守り人として任命されるかもしれない。きっとそうです。

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広場にでましたが妖精は待っていませんでした。人間さえおりませんでした。

とてもよい天気でしたが風は冷たく、両手はかじかんでいました。

「もとの世界に戻って良しということだな」

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道は2つに分かれていました。右の道は石の階段になっています。

わたくしは左の道をチョイスしました。なんとなく。

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左の道はちょっとしたテラスのようになっていて動物園を見渡すことができました。

風がびゅんびゅん吹いています。わたくしがここにいること誰も知らないだろうな。

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飛行機がとても近くに感じます。

これからもどこへでも行けるしいろんな人に会えるな。わたくしの世界はどこへでもつながっていて好きなところへ行けるんだな!っと飛行機を見て思いました。

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階段をおり、後ろをふり向くと今までいたところの全体が見えました。

「こんなふうになっていたんだ~!」

ちょっとジブリの世界みたいではないですか?

やっぱり異次元に足を踏み入れていたかもしれません。

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日が傾きはじめたしそろそろスカイタワーに行こう。

 

モランがたくさんいた、結婚式をする建物のある通り。

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お花畑に続く道に惹かれたけど、このまま日が暮れたらほんとうに帰れなくなると思い行くのはやめました。

洋風庭園。春になったら花がたくさん咲いて人もたくさんいるんだろうな。

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はっきり言って、この誰もいない植物園では小さいころにいた世界にもどっていた。

5歳ごろまでのわたくしに。なんてゆうか完璧な世界。自由でありのままの姿で良いみたいな。それから、学校に行ったり会社に行ったりしてるうちに世界が縮小されていくのを感じた。そういうのを食い止めたかったので、そういう努力はけっこうしてきたつもり。

いま思えば、あきらめて社会人らしさを全開にしていた時期もあったけれど、旅にでるようになったら、5歳のわたくしが体のなかでのびのびしてくるのを感じた。

それがすごく楽しくてうれしかったから、こういうふうに生きれば良いのだと確信をえた。

植物園のものがたりはおしまい。

 

つづく。